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パントテン酸 | 百科事典

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

パントテン酸
Pantothenic acid structure.svg
IUPAC名 3-[(2R,4-ジヒドロキシ-3,3-ジメチルブタノイル)アミノ]プロパン酸
別名 ビタミンB5
D(+)-N-(2,4-ジヒドロキシ-3,3-ジメチルブチリル)-β-アラニン
分子式 C9H17NO5
分子量 219.235
CAS登録番号 [79-83-4]
SMILES CC(C)(CO)C(C(=O)NCCC(=O)O)O

パントテン酸(pantothenic acid)とは、ビタミンB群に含まれる物質で、D(+)-N-(2,4-ジヒドロキシ-3,3-ジメチルブチリル)-β-アラニンのこと。かつて、ビタミンB5とも呼ばれていた。CoA(補酵素A)の構成成分として、糖代謝や脂肪酸代謝において重要な反応に関わる物質。語源は'どこにでもある酸'と言う意味。水溶性のビタミンで、食品中に広く存在し、通常の食生活を送る上で不足になることはあまりない。

目次

生理活性

食品中ではそのほとんどがCoA(補酵素A)として存在するが、消化管内でパンテテインあるいはパントテン酸にまで分解され、体内に吸収される。

構造

  • パントテン酸の構造式 - パントテン酸はパントイン酸にβアラニンが結合したものである。
パントテン酸の構造式


  • パンテテインの構造式 - パンテテインはパントテン酸にシステアミン(2-メルカプトエチルアミン)が結合したものである。
パンテテインの構造式


  • 補酵素Aの構造式 - 補酵素Aはパンテテインとアデノシン-3'-リン酸が、ピロリン酸(二リン酸)を介して結合したもので、パンテテイン残基の末端にある-SH基を介して生体内でのアシル基転移において、その担体として機能している。
補酵素Aの構造式

物性

  • 分子量 219.24
  • 粘稠油状
  • 吸湿性
  • 水・アルコール・氷酢酸・ジオキサンに易溶、エーテルに難溶、ベンゼン・クロロホルムに不溶
  • 比旋光度[α]D25 = +37.5°
  • 酸、アルカリ、熱に不安定

多く含む食品

たいていの食品に含まれている。 特に多く含まれている食品は、乾燥酵母、卵、牛乳、レバー、糸引き納豆、きな粉、落花生、干し椎茸、さけ、いわしなど。

一日の所要量

成人で5mg。通常の食生活で欠乏する可能性は低い。

欠乏症

  • 成長停止
  • 体重減少
  • 皮膚炎
  • 脱毛
  • 頭痛
  • 末梢神経の障害(手足の麻痺や焼けるような足の痛み)
  • 副腎障害

過剰障害

特に知られていない

生化学

生体内において、パントテン酸はパントテン酸キナーゼ(EC 2.7.1.33)、ホスホパントテノイルシステインシンテターゼ(EC 6.3.2.5)、ホスホパントテノイルシステインデカルボキシラーゼ(EC 4.1.1.36)、デホスホCoAピロホスホリラーゼ(EC 2.7.7.3)、デホスホCoAキナーゼ(EC 2.7.1.24)の作用により補酵素A(CoA)に変換される。

EC 2.7.1.33 ATP + (R)-pantothenate = ADP + (R)-4'-phosphopantothenate
EC 6.3.2.5 CTP + (R)-4'-phosphopantothenate + L-cysteine = CMP + PPi + (R)-4'-phosphopantothenoyl-L-cysteine
EC 4.1.1.36 (R)-4'-phosphopantothenoyl-L-cysteine = pantotheine 4'-phosphate + CO2
EC 2.7.7.3 ATP + pantetheine 4'-phosphate = diphosphate + 3'-dephospho-CoA
EC 2.7.1.24 ATP + dephospho-CoA = ADP + CoA

関連項目

外部リンク

This text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.  Last update: 2010年3月20日 9:49:02:JST

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