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ブドウ | 百科事典

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ブドウ属
種なしのオータムロイヤル種
種なしのオータムロイヤル種 (Autumn Royal)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: クロウメモドキ目 Rhamnales
: ブドウ科 Vitaceae
: ブドウ属 Vitis
  • 本文を参照
ブドウ
100 g (3.5 oz)当たりの栄養価
エネルギー 288 kJ (69 kcal)
炭水化物 18.1 g
糖分 15.48 g
食物繊維 0.9 g
脂肪 0.16 g
タンパク質 0.72 g
ビタミンB1 0.069 mg (5%)
ビタミンB2 0.07 mg (5%)
ビタミンB3 0.188 mg (1%)
パントテン酸(ビタミンB5 0.05 mg (1%)
ビタミンB6 0.086 mg (7%)
葉酸(ビタミンB9 2 μg (1%)
ビタミンC 10.8 mg (18%)
カルシウム 10 mg (1%)
鉄分 0.36 mg (3%)
マグネシウム 7 mg (2%)
マンガン 0.071 mg (4%)
リン 20 mg (3%)
カリウム 191 mg (4%)
亜鉛 0.07 mg (1%)
 %はアメリカにおける成人向けの
栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

ブドウ葡萄、学名 Vitis spp.)は、ブドウ科 (Vitaceae) のつる性低木である。また、その果実のこと。は両側に切れ込みのある15–20cmほどの大きさで、穂状のをつける。果実は緑または濃紫で、内部は淡緑であり、房状に生る。大きさは2–8cm程度の物が一般的である。ブドウ属の植物は数十種あり、北米、東アジアに多く、インド、中近東、南アフリカにも自生種がある。日本の山野に分布する、ヤマブドウエビヅル、サンカクヅル(ギョウジャノミズ)もブドウ属の植物である。

現在、ワイン用、干しぶどう用または生食用に栽培されているブドウは、ペルシアカフカスが原産のヴィニフェラ種(V. vinifera, 英 common grape, vine)と、北アメリカのラブルスカ種(V. labursca, 英 fox grape)である。

日本では中国から輸入されたヨーロッパブドウ系が自生化して、鎌倉時代初期に甲斐国勝沼(現在の山梨県甲州市)で栽培が始められ、明治時代以前は専ら同地近辺のみの特産品として扱われてきた(ヤマブドウは古くから日本に自生していたが別系統にあたる)。

北アメリカ原産のブドウはフィロキセラ(Phylloxera、ブドウネアブラムシ)に対する耐性を持つが、これらの根に寄生し宿主と共にヨーロッパ上陸を果たしたこの小さな虫によって、耐性のないヨーロッパの固有種の殆どが19世紀後半に壊滅的な打撃を受けた。 以後フィロキセラ等による害を防止する等の理由で、ヨーロッパ・ブドウについては、アメリカ種およびそれを起源とする雑種の台木への接ぎ木が頻繁に行われている。

目次

利用

果実は、そのまま生食されるほか、乾燥させてレーズンに、また、ワインブランデーなどのアルコール飲料ジュースゼリー缶詰の原料となる。

ワインを製造する地域では、残った種子を搾油の原料としてグレープシードオイルが製造される。また、種子にはプロアントシアニジンという成分が含まれ、健康食品用などに抽出も行われている。

紫色をした皮にはアントシアニンなどのポリフェノールが豊富に含まれており、赤ワインやグレープジュースにも多い。絞った後の皮などの滓は、肥料として処理することが多い。

分類

ブドウ属

ブドウ属 (Vitis) には、主に次のような種がある。

ヨーロッパ・ブドウ(European grape、学名 ヴィティス・ヴィニフェラ Vitis vinifera
中近東が原産であるとされる。ヨーロッパに自生する唯一の種である。乾燥した気候とアルカリ性の土地によく育ち、フィロキセラ耐性が無い。
アメリカ・ブドウ(Fox grape、学名 ヴィティス・ラブルスカ Vitis labrusca
北アメリカを原産とする種のひとつ。湿った気候でよく育ち、ヨーロッパ種よりも寒さにも強い。この系統の品種は独特の香りを持ち、それに由来する香りのワインを、(特にヨーロッパの)ワインの専門家は「フォクシー (Foxy)」と形容し忌み嫌う。
ヴィティス・アムレンシス (V. amurensis)
アジアを原産とする種のひとつで、朝鮮半島、中国東北部、ロシアに自生する。寒さに強い。和名はチョウセンヤマブドウまたはマンシュウヤマブドウ。中国名は山葡萄
ヴィティス・コワネティー (V. coignetiae)
日本に自生する。和名はヤマブドウで、上記アムレンシスと同じく寒さに強い。北海道では平地で普通に見られるが、東北地方では低山地、関東以西では高山地に自生し、四国にも分布するが、現在のところ九州地方での自生は確認されていない。東北地方、信州、岡山などでは、ヤマブドウワインが造られている。
ヴィティス・シラガイ (V. shiragai)
岡山県・高梁川流域の限られた地域に自生する野生ブドウで、和名はシラガブドウ。自生地での個体数が減少していて、絶滅が危惧されている。アムレンシスと同種とする分類学者もいるが、アムレンシスは寒冷地に自生するのに対し、シラガブドウは温暖な地域に自生するため、全くの別種である。和名および学名は植物分類学者・牧野富太郎が、情報提供してくれた白神寿吉に因んで命名した。

以下はヨーロッパ・ブドウの台木に使われるブドウの原種である。全て北米原産でヨーロッパ・ブドウと違ってどれもフィロキセラ耐性を持つ。

ルペストリス種 (V. rupestris)
台木の品種の一番基本になる種。砂地に生えるため比較的乾燥に強く、交雑や繁殖が容易である。
リパリア種 (V. riparia)
川の土手に生える("ripa" とはラテン語で川の土手の意)。そのため湿った土地で良く育つ。酸性土を好む。繁殖は容易。
Berlandieri(V. berlandieri)
石灰岩の丘に生えることから、アルカリ性の土壌を好むとされる。繁殖は難しい。
Champini(V. champini)
ルペストリス種と V. mustagenesis の天然の雑種と考えられている。強い (Root-knot) ネマトーダ耐性を有する。繁殖は難しい。

マスカダイン属

ブドウ属に含められる場合もあるが、形態や染色体の数等の違いから、一般に別の属 (Muscadinia) とされる。2–3種が属す。

マスカダイン(Muscadine、学名 ムスカディニア・ロトゥンディフォリア Muscadinia rotundifolia
北アメリカを原産とする種のひとつで、アメリカ合衆国南部の亜熱帯から熱帯の地域で栽培される。温暖湿潤な気候と酸性土壌を好む。ヨーロッパ・ブドウと異なりフィロキセラに対する免疫を持ち、他の病害に対しても強い耐性を持つ。しかしヨーロッパ・ブドウと接ぎ木も交雑も困難なことから、ワイン用ブドウの栽培にはほとんど利用されない。栽培品種の育種は、両全花を持つ次のスカッパーノンの発見により飛躍的に向上した。アメリカでは通常、房ではなく粒単位で売られる。マスカダインの皮は、普通のブドウよりも厚みがあり、少々青臭く渋みもある。果皮色は紫、緑、銅色の3種類に分けられ、生食以外に加工(ジュース、デザート・ワイン、ゼリー等)に用いられる。

スカッパーノン(Scuppernong)

マスカダインの1品種で、アメリカ合衆国南部の亜熱帯から熱帯の地域で栽培される。色は、緑で温暖湿潤な気候と酸性土壌を好む。普通のブドウよりも一粒一粒が丸い。名前の由来は、ノース・カロライナ州にあるScuppernong Riverからきている。17世紀にアメリカ開拓者たちがスカッパーノン川周辺で発見し、その後、栽培促進された。名前の由来をさらに辿ってみるとアメリカ先住民のアルゴンキン族の言葉「アスコポ」からきており、意味は「甘い月桂樹」である。

品種

ブドウ品種の一覧も参照。また、ワイン用品種についてはワイン用葡萄品種の一覧項がある。

交雑と交配

種を越えての掛け合わせを交雑、同じ種の中で掛け合わせることを交配といい、交雑(種)はハイブリッド (hybrid)、交配(種)はクロッシング (crossing) と呼ばれる。

種無しぶどう

植物ホルモンを利用した方法で、ホルモンの作用により果実内部の種を形成させない方法である。1970年頃からはジベレリン水溶液が使用されているが、近年ではサイトカイニン水溶液を添加することにより処理時期が拡大している。デラウェアなどの小粒種が主であるが、最近では技術の向上により巨峰などの大粒種にも種無しが現れている。種が無い為、種有りに比べ脱粒しやすい。また、収穫時期は種有りに比べて早まる。

日本国内の主な産地

ブドウ畑(大阪)
実は袋がけされている

関連項目

ウィキメディア・コモンズ

外部リンク

This text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.  Last update: 2010年3月19日 16:54:04:JST

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