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『世界の中心で、愛をさけぶ』(せかいのちゅうしんで、あいをさけぶ)は、片山恭一の青春恋愛小説である。小学館より2001年4月に刊行。通称「セカチュー」。
2004年以降、漫画化、映画化、テレビドラマ化、ラジオドラマ化、舞台化されている。韓流ブームなどおりからの純愛ブームにのり当該映像作品も大ヒットした[1]。
目次 |
2001年、初版刊行。初版8000部と発売当初はさほど話題にならなかったが、小学館の新入社員だった営業マン[2]の目に留まり、彼が売り込んだことから、一部の書店販売員らの手書きのPOP広告と口コミにより、徐々に話題になっていった。
2002年に女優の柴咲コウが、雑誌ダ・ヴィンチに投稿した書評のコメント「泣きながら一気に読みました。私もこれからこんな恋愛をしてみたいなって思いました」が書籍の帯に採用され、ブレイクのきっかけとなる。
2003年に、100万部を突破。2004年、東宝にて映画化。映画版も大ヒットし、相乗効果で映画公開後300万部突破、大ベストセラーに。「セカチュー」と略され流行語にもなり、「セカチューブーム」として社会現象になった。その後テレビドラマ化、2005年に舞台化された。
小学館では、これまで文芸書のヒット作が少なかったが、本作や同じ恋愛路線の『いま、会いにゆきます』などのベストセラーで、出版社のイメージを変えた。2006年に小学館文庫から、文庫版も発売された。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
オーストラリアに向かう旅の途中、朔太郎は死んだ恋人アキのことを思い出していた。ある地方都市、中学校でたまたま同じクラスになった朔太郎とアキは、高校生になり、互いに恋に落ちていく。だが出会って3年目、アキは白血病にかかり、日ごとに衰弱していった。朔太郎は、入院中のアキが行けなかった修学旅行のオーストラリアにアキを連れて行くために走る。そして二人は出発する。
舞台の地方都市がどこかについて、作中では明確には触れられていないが、「小池」「石応(こくぼ)」「城山」など宇和島市の地名が登場するほか、真珠の養殖がさかんであるなど片山の故郷である愛媛県宇和島市の特徴が随所に描かれている。原作で「コーヒーが不味い」と名指しされてしまった(第一章7)喫茶店が「大名庭園」そばに実在する。サクの自宅が市立図書館に併設している洋館(宇和島市立歴史資料館とされる)と設定されていたり[3]、原作に登場する動物園の描写は、かつて松山市の道後温泉にあった動物園のものであったり(昭和62年に移転)、廃墟となった遊園地のある無人島(夢島)に類似する場所のモデルとされる場所が明らかでなかったり、クライマックスに登場する空港について、描写は宇和島市から松山空港に至る道程に近いがオーストラリアへの直行便は過去になく、片山が九州大学在学時から住む現住地である福岡市の福岡空港あたりを想定したものと考えられるなど、舞台の地方都市は、片山にゆかりのある複数の街にまつわる情景や構想を、適宜ミックスさせている[4]と考えられる。
映画やドラマでは物語の提示手法が異なり、現代を生きる朔太郎が10年以上昔の高校時代を回想している姿を描いている。また映画でのロケ高校は愛媛県立伊予高等学校である。成人した朔太郎が過去に執着している姿が描かれるが、原作にはない。また映画・ドラマとも、宇和島市内ではロケを行っていない。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
タイトルは編集者の助言によるもので、もともと作者は『恋するソクラテス』という題名を考えていた(英語への翻訳版では、この題が生かされている:後出)。 ハーラン・エリスンのSF小説『世界の中心で愛を叫んだけもの』(The Beast that shouted Love at The Heart of The World 1969年)や、庵野秀明監督のSFアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の最終話サブタイトル「世界の中心でアイを叫んだけもの」(1996年)から引用された可能性がある[6]。
原作を女性の解釈で世界観を壊さずに描いている。
| 世界の中心で、愛をさけぶ | |
|---|---|
| 監督 | 行定勲 |
| 製作 | 本間英行 |
| 脚本 | 坂元裕二 伊藤ちひろ 行定勲 |
| 出演者 | 大沢たかお 柴咲コウ 長澤まさみ 森山未來 山崎努 他 |
| 音楽 | めいなCo. |
| 主題歌 | 「瞳をとじて」平井堅 |
| 撮影監督 | 篠田昇 |
| 配給 | 東宝 |
| 公開 | 2004年5月8日 |
| 上映時間 | 138分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 日本語 |
| 興行収入 | 85億円 |
2004年5月東宝系にて公開。興行収入85億円、観客動員数620万人を記録し、この年の実写映画No.1になった。
映画版では、大人になってからの朔太郎の視点から物語が描かれ、故郷を旅しながら過去と現在を行き来するストーリーに改変されている。主題歌の『瞳をとじて』も大ヒットした。
律子は、台風が接近していたある日、引越しのダンボールの中から一本のカセットテープを見つける。電気店でカセットウォークマンを購入し、そのテープを聴くと、聞き覚えのある少女の声が流れて、律子は涙を流す。
一方、サクは律子がいなくなったとリュウに伝えるが、律子が高松にいることを知ったサクは、彼の故郷である高松へと向かう。その中で、高校時代の恋人、アキの思い出が甦る・・・。
各映画賞では長澤まさみが新人賞を独占した以外に、作品そのものについての目立った評論はなかったが、この作品が遺作となった名カメラマン篠田昇の美しい撮影、種田陽平の見事な美術、行定勲監督の繊細な演出など各スタッフの技量は、批評家筋からも高く評価されている。
| 世界の中心で、愛をさけぶ | |
|---|---|
| ジャンル | テレビドラマ |
| 放送時間 | 金曜日22:00~22:54(54分) |
| 放送期間 | 2004年7月2日~9月10日(11回) |
| 放送国 | |
| 制作局 | TBS |
| 演出 | 堤幸彦 |
| 脚本 | 森下佳子 |
| プロデューサー | 石丸彰彦 |
| 出演者 | 山田孝之、綾瀬はるか他 |
| 音声 | ステレオ放送 |
2004年7月2日から9月10日までTBS系で毎週金曜日22:00~22:54に放送(最終回は15分拡大)。全11回。平均視聴率15.9%。2004年9月17日には、その後の物語を描いたオリジナル特別編を放送。
映画版同様、大人になった主人公を重ね合わせたドラマ版独自のストーリー展開をしている。ザテレビジョンの第42回ドラマアカデミー賞(2004年夏クール)で最優秀作品賞を含む9冠を達成 (主演男優賞:山田孝之、助演女優賞:綾瀬はるか、主題歌賞、新人俳優賞:田中幸太朗、脚本賞:森下佳子、監督賞:堤幸彦、石井康晴、平川雄一朗、キャスティング賞、タイトルバック賞)。また、第1回ソウル・ドラマアワーズ2006のシリーズドラマ部門の優秀賞・演出監督賞を受賞。
亜紀役を好演した綾瀬はるかの出世作となり、P&Gの「パンテーン」のCM出演やグラビアアイドルとしての露出はあったものの放送時にはまだ無名に近かったことから、ウェブのサーチエンジンの検索ワードのトップをキープしつづけた。
主演の山田孝之は恋愛ドラマの主役としても注目された。この作品から約1年後、オフィスクレッシェンドのメンバーを除いた同じスタッフで山田孝之主演、綾瀬はるかヒロインの白夜行でコンビを組む。
ロケ地となった松崎町は、ドラマで描かれた風景を求め、訪れる者が絶えない。道の駅伊豆のへそにはこれに関連して、他の伊豆方面でロケ撮影の行われた作品とともに、作中の小道具・大道具などの展示が行われている(2008年6月現在)。
なお、これは翌2005年へと続く夏純愛ドラマ三部作の第一作となり、その後、『いま、会いにゆきます』、『タイヨウのうた』と2006年まで続いた。
| 各話 | 放送日 | サブタイトル | 視聴率 |
|---|---|---|---|
| 第1話 | 2004年7月2日 | 恩師からの手紙 | 18.5% |
| 第2話 | 2004年7月9日 | 微妙な距離 | 15.7% |
| 第3話 | 2004年7月16日 | 永遠の別れ | 15.2% |
| 第4話 | 2004年7月23日 | 最後の日 | 13.9% |
| 第5話 | 2004年7月30日 | 忍び寄る影 | 16.5% |
| 第6話 | 2004年8月6日 | 生への旅路 | 15.0% |
| 第7話 | 2004年8月13日 | 明けない夜 | 14.5% |
| 第8話 | 2004年8月20日 | プロポーズ | 15.4% |
| 第9話 | 2004年8月27日 | 最期の選択 | 15.9% |
| 第10話 | 2004年9月3日 | たすけてください… | 15.2% |
| 最終話 | 2004年9月10日 | かたち あるもの(15分拡大版) | 19.1% |
| 特別編 | 2004年9月17日 | 17年目の卒業 | 15.3% |
| ※平均視聴率15.9%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) | |||
| TBS系 金曜10時 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
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ホームドラマ!
(2004.4.16 - 2004.6.25) |
世界の中心で、愛をさけぶ(テレビドラマ)
(2004.7.2 - 2004.9.10) |
3年B組金八先生(第7シリーズ)
(2004.10.15 - 2005.3.25) |
2005年8月5日から9月4日にかけて、世田谷パブリックシアターをはじめとする全国7か所で公演を行った。
TOKYO FMで2004年05月に放送されたラジオドラマをCDに収録し、ブックレットにシナリオ、イメージ写真を収めた構成となっている。
2005年製作の韓国映画。日本では2006年8月に松竹・東急系にて公開(配給はワーナー・ブラザーズ)。
映画版の『世界の中心で、愛をさけぶ』の、韓国版リメイクという形を取っているため、出てくるエピソード等も映画版をなぞっている。ただし、ストーリー展開自体は原作の形を踏襲しているため、映画版での藤村律子に相当する役はほとんど活躍しない。また、いくつかの設定が韓国風に置き換えられている(例:スホの祖父の職業)。
なお、このタイトルは邦題であり、原題は「Parang-juuibo」(波浪注意報)、英語題は「MY GIRL AND I/PARANG LOVE」である。
ちなみに、エンドロールの際に流れる『瞳をとじて』の韓国語バージョンは、日本公開版にのみ採用されたものである。
主要登場人物の3名以外の登場人物や物語の提示方法については、各派生作品ごとに比較的自由に改変されている。映画版では高校生のサクとアキがWALKMANで交換日記をおこなう設定が効果的に利用されたが、原作ではWALKMANそのものが登場せず中学時代にノートで交換日記を行っている。サクの祖父は原作では元政治家でマンション住まい。原作でのサクは多弁であり、映像版では物語のモチーフにかかわる重要なせりふの多くがアキや重蔵(原作には登場しない、写真撮影のくだりもない)らのせりふに振り替えられている。
商業的に大成功した作品に関わらず、公式な批評が充分なされていない作品の一つである。プロットの通俗性が取り上げられることが多い。白血病の少女をめぐる「喪失(と再生)の物語」である点、アボリジニの死生観や散骨など。タイトルの「セカチュー」と「ジコチュー(流行語)」との類似から世相を批評するなど。年配者には「白血病の少女の物語」は1970年代に流行した山口百恵の「赤いシリーズ」を連想させ、散骨やアボリジニの死生観は20世紀末から21世紀初頭の流行を想起させることなど。また「高校生が習作として書いたもののようで」「日本人全体がガキとしてふるまうことをよしとしている」[9]時代の風潮を寓喩したものだとするものなど。
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This text is available under the terms of the GNU Free Documentation License. Last update: 2010年3月21日 8:15:52:JST