放送(ほうそう)とは、音声・映像・文字などの情報を電気通信技術を用いて一方的かつ同時に不特定多数(大衆)に向けて送信することである。
ここでは2について詳述する。放送を行う主体とその機器等を合わせて放送局(ほうそうきょく)と呼ぶ。
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日本では根拠となる法律により以下のように区分される。一般的に「放送」という場合、放送法に基づく放送を指す。
新聞・雑誌などの他のメディアと比較して、放送には特殊な位置づけが与えられている。その理由の1つは「電波の有限性(利用出来る電波の周波数域は限られている)」というものがあげられる。
また、放送は音声(テレビであれば映像も含まれる)で情報を伝えるメディアであり、生放送・生中継が出来ることから即効性もある。それゆえ、放送は他のメディアに比較し国民の思想・世論・人格形成などに与える影響が特に強いと考えられている。そこで、放送の中立性をはじめとして青少年の健全育成に配慮し、公共の福祉の為にこれを活用する必要があるとされる。
そういった理由から、現在日本における放送事業は放送法により規制され総務省(かつては郵政省)によって周波数の割り当てを受ける免許事業(許認可事項)であり、勝手に放送事業を行ってはならないとされている。ちなみにアメリカでは届け出制。但し最近では、放送技術や受・送信機技術の向上、衛星放送・ケーブルテレビの普及等により、「電波の有限性」が規制根拠たりうるのかを疑問視する声もある。
日本において国営放送は存在しないが、米軍の運用によるAFN(日本の管轄外)がある。公共放送には日本放送協会 (NHK)と放送大学学園が相当する。
同一の放送番組の基幹放送を同時に受信できることが相当と認められる一定の区域(放送法第91条第2項第2号)。基幹放送普及計画(昭和63年郵政省告示第660号)により放送系毎に定められる。
放送法第92条に於いて、「特定基幹放送事業者及び基幹放送局提供事業者は、その基幹放送局を用いて行う基幹放送に係る放送対象地域において、当該放送があまねく受信できるように努めるものとする」と規定されている。 飛地、地形上の制約、物理的制約その他によりこの規定を達成していない主な放送事業者は次の通り(† は平成新局)
など、平成新局の殆ど(主にアナログテレビ放送)が規定を達成できていない。また、平成新局は資金面が乏しいことから2006年以降の地上デジタル放送の中継局整備であまり多く設置することが出来ず、CS再送信やIP放送に任せてしまおうと検討する放送局がある。逆に放送対象地域外に電波が飛んでいる場合がある(スピルオーバー現象)。(IP放送の場合方式によれば全国からの受信を可能にしてしまうおそれがある)。デジタル放送の電界強度次第ではアナログでは難視聴状態でもデジタルでは鮮明に受信できる可能性も地域によって出てくる。なお、ラジオ(AM/FM・短波)放送については上記以外のFM局でも山間部などの辺境地の多くは難聴や視聴不可となる地域も多い。AMの場合、送信所・中継局の設置に波長の関係から送信鉄塔自体が高くなり、その高い鉄塔を支えるためのワイヤー設置等で広大な土地が必要とする関係から、中継局を多く設置できず、民放を中心に放送対象地域全域をカバー出来ていないケースが多く、一方で高出力局を中心にスピルオーバーが起こっている既存の親局・中継局が多いことから、既存の親局・中継局の増力はスピルオーバーをなお一層拡大させる問題があるため、増力を実施できるケースは殆ど無いのが実情である。
一の基幹放送局の放送に係る区域。一般的にいえば、標準の受信設備で放送を良好に受信できると想定される区域(強・中電界地域)のことであり、地上波電界強度により機械的に定まる。これらは総務省令「基幹放送局の開設の根本的基準」(昭和25年12月5日電波監理委員会規則第21号)第2条第1項第15号で規定されている。放送対象地域が放送系毎に定められるのに対し、放送区域は無線局(送信所)毎に定められる。例えば地上アナログテレビジョン放送の場合、地上4メートルの高さにおいて電界強度が毎メートル3ミリボルト(3mV/m)、言い換えれば70dBu以上である区域、地上デジタルテレビジョン放送の場合、地上10メートルの高さにおいて地上波電界強度が毎メートル1ミリボルト(1mV/m)、言い換えれば60dBu以上である区域(放送エリアのめやすのエリア内)が放送区域である。これは、UHFテレビ放送の場合アナログ放送は地上4メートルの高さ、デジタル放送は地上10メートルの高さで14〜20素子程度のUHF八木・宇田アンテナを設置した場合の受信できる範囲に相当する。移動体端末で1セグメント放送受信の場合、地上10メートル未満の高さでの受信になってしまうため、放送区域内でも受信時に電界強度が弱い場合は受信できなく、実際にはエリアは広いことが多いため逆に放送区域外でも環境によっては受信が容易な場合も多い。地上波のFM放送・テレビ放送の場合、パラスタックアンテナ(大型でアンテナの設置・維持管理が困難である欠点があったが、最近は設置・維持管理を容易にしようと小型で遠距離受信可能なアンテナ(マスプロ電工の「LS14TMH」、DXアンテナの「UBL-62DA」、八木アンテナの「US-LD14CR」など)が発売されている)をアナログ放送は地上4メートルを超える高さ、デジタル放送は地上10メートルを超える高さに設置することによって放送区域外(弱電界地域)でも良好に受信できる場合がある。場合によってはアンテナと受信機の間に受信ブースターを取り付ける。
放送局(放送試験局、放送衛星局、放送試験衛星局及び放送を行う実用化試験局(電気通信業務を行うことを目的とするものを除く)を含む)の免許は無線局免許手続規則(昭和25年電波監理委員会規則第15号)に基づき、以下の区分ごとに行われる。
放送が影響力の大きいメディアであることをかんがみ、基幹放送事業者、認定放送持株会社並びに基幹放送局提供事業者への外資規制が設けられている。
これに抵触した特定地上基幹放送事業者あるいは基幹放送局提供事業者に対して、総務大臣は改善命令や電波法第75条第1項に基づく無線局免許の取消しの処分を行わなければならない。但し無線局免許の残存期間中はその状況を勘案し、免許を取消さないことができる(電波法第75条第2項)ため、抵触しても必ずしも取消しになるとは限らない(当然ながら、その状況下での免許更新はできない)。
同様に、これに抵触した認定基幹放送事業者及び認定放送持株会社に対しては、総務大臣はその認定を取消すことができる(放送法第104条、第166条第1項第1号)としている。
これらを防ぐための防衛措置として、外国人からの株式の名義書換請求を拒否することを認めている(放送法第116条、第125条、第161条)。
なお一般放送事業者に関してはこのような規定がなく、基幹放送事業を兼業している、あるいは無線局免許を受けている場合を除き、外資支配を理由とした事業者登録の抹消、若しくは業務の停止処分を受けることはない。
NHK放送文化研究所の見解[1]によると、「放映」はテレビ放送を指す場合と映画を放送する場合とがあり、その範囲がはっきりせず、大抵の場合は「テレビで放送する」という言い方で表現できる。このため、放送では原則として「放送」を使い「放映」は使わないとのことである。
ビル内、事業所内などに備えつけられたスピーカーに、有線、場合によっては無線の通信設備により、一斉送信をおこない、連絡や呼び出しなどに使われる。これらも放送法においては一般放送の定義に含まれるが、微弱電力無線通信設備(ワイヤレスマイクの一部等)、単一の構内に完結する自営有線電気通信設備(構内放送)やこれに類似する車両・船舶・航空機内の有線電気通信設備(車内放送等)、引込端子数が501未満の有線電気通信設備(小規模有線テレビジョン放送)、引込端子数が501以上の有線ラジオ放送設備を用いて行う放送は、原則として放送法の適用除外となり、無線局免許申請や一般有線放送の登録・届出手続を要しない。
但し、有料放送業務や協会放送受信契約締結義務など、放送法またはそれに伴う政省令や技術基準において「除外の除外」条項を設けている場合や、有線電気通信法における有線電気通信設備、消防法における非常用放送設備などの他法令による規制あるいは基準が設けられている事がある点に注意が必要。また無線局免許を要する一般放送のうち、受信障害対策中継放送についても、これとほぼ同様に扱われている。
なお在日米軍による無線放送(AFN)は、日米安全保障条約に基づき、日本の法令の対象としていない。
小学校、中学校、高等学校などの学校には、このための設備が整えられている。児童、生徒や教員がこれを使い、全校生徒あるいは特定の生徒に対し連絡をしたり呼び出しをしたりする。これを校内放送と言う。児童、生徒の委員会活動として一般的に放送委員会が設けられていて、これに所属する児童、生徒を放送委員という。放送委員は、朝礼の時に教員がしゃべるマイクロフォンを校庭等に流れるようにしたり、昼休みにいわゆるお昼の放送をしたり、下校の時刻を知らせる放送を行ったりする。
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