脾臓(ひぞう)は脾動脈および脾静脈に介在する臓器である。以下の記述は特に断りがない限りヒトの脾臓についての記述である。
左の上腹部にあり、上方は横隔膜に接し内側は左の腎臓と接している。前方には胃が存在する。肋骨の下に隠れており通常は体表からは触れない。
なお、東洋医学でいう五臓六腑(五臓:肝・心・脾・肺・腎)の一つである「脾」は「脾臓」とは異なっている。五臓の脾は主に消化吸収などを担っており、解剖学的に対応する臓器はむしろ「膵臓(すいぞう)」である。これは脾臓と膵臓を別の臓とは考えず、ひとつの臓(脾臓+膵臓=脾)と考えられていたのではないかという説もあるが、正確な理由は現在もわかっていない。膵臓は黄色い組織であるため、脂肪と考えられて脾臓に膵臓の機能が割り当てられた可能性もある。また、横っ腹が痛くなる原因は脾臓が急激な動作によってだんだん縮んで痛みが起こると考えられている。
目次 |
脾臓の大きさは、長さ12cm、幅7.5cm、厚さ5cm程度である。重量は内部の血液量で変化するが100~200g程度である。柔らかく色は赤紫色である。
脾臓の表面は白く厚い被膜で覆われている。一部は動脈を伴い脾臓の内部へと入り込んでいる。この構造を脾柱という。脾柱は脾臓の内部で複雑に絡み合い網目状となる。網目は柱網と呼ばれ脾臓の形態構築にかかわっている。網目の内部は白い斑状の組織である白脾髄と赤い組織の赤脾髄で埋められている。白脾髄はリンパ球の集まりであり免疫機能を担っている。赤脾髄には毛細血管が豊富に存在し赤血球に富んだ組織である。
脾臓が何らかの原因で大きくなってしまった状態を脾腫という。原因としては、肝硬変などによる門脈圧亢進症、白血病・骨髄増殖性疾患・感染症などの浸潤性疾患の2種がある。脾腫が著明になると、脾臓の機能が亢進した状態になり、血球の破壊がどんどん進むため貧血や出血傾向などが出現する。このような状態では対処法として手術によって脾臓を摘出することがある。
|
||||||||||
This text is available under the terms of the GNU Free Documentation License. Last update: 2012年2月15日 1:29:55:JST