| 野球 | |
|---|---|
打者のスイングとミートの瞬間
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| 統括団体 | 国際野球連盟 |
| 起源 | 1846年 |
| 特徴 | |
| 身体接触 | 有(本塁上のクロスプレーなど) |
| 選手数 | グラウンド上:9人 |
| 男女 | 有 |
| カテゴリ | 屋外・屋内競技 |
| ボール | ボール (野球) |
野球(やきゅう)とは、フィールドと呼ばれる屋外球技場(若しくはそれを模した屋内球技場)で行われる集団球技のスポーツである。英語のベースボール (baseball)を指す。
主に競技の発祥国とされているアメリカ合衆国を始め、キューバやドミニカ共和国などのカリブ海周辺の諸国、日本や韓国、台湾などといった東アジア地域の国や地域を中心に行われている球技スポーツである。
「野球」と言う言葉は、明治期に日本で作られた和製漢語である。
目次 |
野球は、2つのチームが攻撃と守備を交互に繰り返して勝敗を競う競技。大会やリーグによって、予め定めた以上の一方的展開になった場合や気象条件等により途中で試合を打ち切るコールドゲームの規定、攻撃時に投手と呼ばれるポジションの選手の代わりに攻撃専門の選手を使う指名打者制度の有無、審判員の人数等細かな違いがあるが、大会やリーグごとに、それぞれの環境で最良と考えられる制度を採用しているため。
現在野球で用いられているボールは硬式球・準硬式球・軟式球の3種類があり、使用するボールにより、それぞれ硬式野球・準硬式野球・軟式野球と呼ばれる。日本では、プロ野球や都市対抗野球(社会人)、大学野球、甲子園の高校野球では硬式が使われており、一般的に組織名や大会名などで単に野球と称する場合は硬式野球を示す場合が通例。一般のレクリエーションとしての野球や、小学校や中学校などで行われる野球は、軟式野球が主である。準硬式野球は、あくまで運営組織の分類上も多くの場合は軟式野球の一種として扱われているが、用具や試合会場は硬式と共用の物が用いられる。
野球が変化して生まれたものとして、フィンランドを中心に行われているペサパッロ(フィンランド野球)やソフトボールがある。特にソフトボールは女性や子供、高齢者にも楽しめるような競技として広まった。
詳細は「野球の歴史」を参照
野球の起源は明らかになっていないが、イギリスの球技である「タウンボール」が英国系移民によってアメリカ合衆国に持ち込まれた後変化し、野球として形成されたと考える研究者が多い。19世紀後半を通じてルールに改良が加えられ、現在の形になった。
2つのチームが攻撃と守備を交互に繰り返して勝敗を競う。ルールは公認野球規則に基づいている。
詳細は「野球の概要」を参照
攻撃側は、相手チームの投手が投げたボールを打って、一塁・二塁・三塁・本塁をまわることで得点を得る。守備側は相手チームの走者が本塁に到達しないように走者をアウトにする。相手チームの選手を3人アウトにできれば、攻撃に移ることができる。攻撃と守備の一巡はイニングと呼ばれる。1ゲームは9イニングからなり[1]、得点の合計が多いチームが勝者となる。両者の得点が等しい場合は、延長戦を行う、引き分けとするなどルール体系によって対応が分かれる。
ゲームの目的は「勝つこと」であり、公認野球規則1.02 に明示されている;
「各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする。」
規則書に勝敗の判定方法は書かれていても、「勝つことを目的とする」と明示する競技は少ない。これが野球ルールの際立った特徴の一つでもある。
1チームは選手9人(指名打者制を採る場合は10人)と監督、コーチなどで編成される。試合にはそれ以外にも控え選手がおり、プロ野球では16人、高校野球では9人まで控えとして途中からの試合出場ができる。しかし、一度交代した選手はその試合中は再び試合に出ることはできない。ただし、交代せずにポジションを変えることは可能である。
野球を行うにあたっては、様々な用具が必要であるが、選手が野球を行う上で必要となる用具のうち、代表的なものについて述べる。詳しくは各項目を参照のこと。
詳細は「ボール (野球)」を参照
野球で用いられているボールには硬式球・準硬式球・軟式球の3種類がある。
詳細は「バット (野球)」を参照
バットは滑らかな円い棒であり、打者が投球を打ち返すための用具である。材質により木製バットとその他の素材のバットに分けられる。公認野球規則では最大直径7cm以下かつ全長106.7cm以下とされているが、少年用や女性用を除くと実際の多くは全長82~87cm程度である。
グラブやミットは、投球、打球、送球を受けるための革で作られた用具である。形状によってミットは捕手用のキャッチャーミット・一塁手用のファーストミットの2種類があり、グラブには投手用・二塁手用・三塁手用・遊撃手用・外野手用・ある程度まんべんなく使えるオールラウンド向け等、数種類に分類することができる。そのそれぞれについて、右投げ用(左手に着用)・左投げ用(右手に着用)がある。両投げ用は、基本的には存在しない。グラブはどの形状でもすべてのポジションで使用できるが、ミットに関しては捕手と一塁手の使用についてのみ規定されている。投手が着用するグラブについては、グラブ全体が一色であり、商標・マーク類は白色・灰色以外であること、グラブにグラブの色と異なるものをつけてはならないことの制限がある。
詳細は「スパイクシューズ」を参照
野球用の靴でスパイク部分は金属または樹脂を使用している。少年野球では危険な為、樹脂製スパイクを使用している場合が多い。スパイク部分が取り外し可能なものもある。 また、ピッチャーが利き足のシューズの先端に、保護革をつけることがある。 これは投球時、ピッチャーが利き足でマウンドを蹴りシューズがすり減る事を防ぐため。 通常の野手がこの保護革をつけることも多い。
詳細は「ロジンバッグ」を参照
滑り止めの白い粉が入った袋。主にピッチャーが用い、マウンドに置いてある。次打者の為にネクストバッタースボックスにも置いてある。
同じチームの選手・監督・コーチなど競技に参加する者は、同色・同形・同意匠のユニフォームと帽子を着用する。原則として全員(少なくとも選手)の背中には背番号をつける。アンダーシャツ、ストッキング、ベルトは同色での着用が必要。スパイクもユニフォームの一部に相当するため、チームで同色にそろえる必要がある。プロ野球においてはプレイングマネージャーやベースコーチに立つ場合を除き監督がユニフォームを着ない場合がある。ボールが胸部に当たると心臓に負担が掛かり倒れてしまう(死亡・重傷事故の例もある)ことがあるので、胸部の部分にパッドを付けることを推奨する。
詳細は「野球場」を参照
野球に使われるグラウンドと付帯設備は野球場もしくは球場、4つのベースを結ぶ正方形内は内野と呼ぶ。ダイヤモンドとも呼ばれる。内野とコーチスボックス、ネクストバッタースボックスの距離は公認野球規則で決められているが、グラウンドの大きさについては球場によって異なる。内野は公認野球規則で正方形内と定められているが、慣習的には内野手の守備範囲も含める。
特に硬式仕様かつプロ野球の試合で使用される野球場においては、本塁より左右両翼及びセンターのフェンスまでの距離について、古い球場では両翼90メートル、中堅120メートル弱の球場が多いが、1980年代以後に建設された球場では両翼99.1~100メートル、中堅122メートルを基準としている。(野球場・規格の項参照)
| 攻守 | 名称 | 正式名称 | 英略字 | |
|---|---|---|---|---|
| 守 備 |
バッテリー | Battery | ||
| 1 | 投手(ピッチャー) | Pitcher | P | |
| 2 | 捕手(キャッチャー) | Catcher | C | |
| 内野手 | Infielder | IF | ||
| 3 | 一塁手(ファースト) | First Baseman | 1B | |
| 4 | 二塁手(セカンド) | Second Baseman | 2B | |
| 5 | 三塁手(サード) | Third Baseman | 3B | |
| 6 | 遊撃手(ショート) | Shortstop | SS | |
| 外野手 | Outfielder | OF | ||
| 7 | 左翼手(レフト) | Left Fielder | LF | |
| 8 | 中堅手(センター) | Center Fielder | CF | |
| 9 | 右翼手(ライト) | Right Fielder | RF | |
| 攻 撃 |
打者(バッター) | Batter,Hitter | ||
| 指名打者(DH) | Designated Hitter | DH | ||
| 代打(ピンチヒッター) | Pinch Hitter | PH | ||
| 走者(ランナー) | Runner | |||
| 代走(ピンチランナー) | Pinch Runner | PR | ||
詳細は「審判員 (野球)」を参照
野球における審判員は、試合の進行や、投手の投球、本塁における判定を主に担当する球審(英:umpire-in-chief ; plate umpire)と、各塁における判定を行う塁審(英:base umpires)、必要に応じて外野に外審(英:outfield unpires)を配置する。
一般には球審1名と各塁の塁審3名の4人で審判団を作ることが多いが、重要な試合では外審2名を加えて6人で審判団を作ることもある。試合によっては塁審の人数が2名・1名になることもあるし、球審だけ(塁審なし)で審判を行うこともある。
世界では主に北米のアメリカ合衆国、カナダ、例外的ではあるが欧州ではカリブ海に自治領を持つオランダ、中南米のキューバ・ドミニカ共和国・ベネズエラ・メキシコ・プエルトリコ・ニカラグア・パナマ・オランダ領アンティル、コロンビア、東アジアの日本、韓国、台湾などで盛んである。とりわけパナマ、キューバ、ドミニカ共和国、ベネズエラ、ニカラグア、台湾では野球は事実上の国技として親しまれている。日本では国技ではないものの非常に人気の高いスポーツであり[2]、野球用語である「ヒット」「アウト」「トップバッター」「セーフ」「続投」「ピンチヒッター」等の言葉は野球以外でも様々な局面に転じて使われている。
ヨーロッパ(オランダを除く)ではあまり普及していないが、スペインやドイツ、イギリス等、多くの国に国内リーグが存在し、リーグ戦が行われており、イタリアでは比較的盛んである。アフリカ、南米(ベネズエラ、コロンビアを除く)では南アフリカ共和国や日系人コミュニティなどの例外を除いてほとんど普及していないのが現状である。オセアニア・太平洋地域ではオーストラリアや旧日本領のパラオ、米領のグァムなどで行われている。
野球用の帽子であるベースボールキャップ(野球帽)はヒップホップ系ファッションなどのファッションの分野において、しばしばおしゃれのために着用される。
試合はイニング制を採用している。サッカーやバスケットボールのような時間制ではないため、試合の展開により試合時間に大きな幅があるが、概ね1試合2時間~3時間程度である(※米国のメジャーリーグでは決着が付くまで無制限の延長、日本のプロ野球では12回で決着がつかなければ引き分けにする)。メジャーリーグベースボール (MLB) や日本プロ野球 (NPB) などのプロリーグでは年間140試合を超える多数の公式戦を行うことで大きなビジネスとなっている。
「野球を扱った作品一覧」も参照
1886年、アメリカではタバコのおまけとして野球選手の姿を画いたカードであるベースボールカードを付けることが流行した。以後、ベースボールカードはトレーディングカードの一分野として人気がある。
パチンコやスマートボールに野球の要素を取り入れたボードゲームに野球盤がある。日本ではエポック社が1958年より生産、販売し続けている。
1960年代の日本ではちばてつや『ちかいの魔球』や梶原一騎『巨人の星』が嚆矢となり、少年漫画の一ジャンルとして野球漫画が流行した。1970年代には水島新司『ドカベン』が、1980年代にはあだち充『タッチ』が、2000年代には森田まさのり『ROOKIES』などがそれぞれ人気を博し、アニメ化や実写映画化がなされている。アメリカでは映画のジャンルとして野球映画が継続して制作されており、特に『がんばれ!ベアーズ』や『メジャーリーグ』などは何度も続編やリメイクが制作されている。
1983年に任天堂からファミリーコンピュータが発売されると、同年の内に野球を題材としたゲームソフト「ベースボール」が発売され人気を博した。以後、日米で「プロ野球ファミリースタジアム」シリーズや「実況パワフルプロ野球」シリーズ「MLB」シリーズなどの野球ゲームが継続して生産、販売されている。
詳細は「野球の歴史#日本における野球の歴史」を参照
日本へは、1872年(明治5年)に来日した米国人ホーレス・ウィルソンが当時の東京開成学校予科で教え、その後全国的に広まった。従って、日本国内の野球の創成期の歴史は、そのまま大学野球の創成期の歴史と重なっている。
「ベースボール」を、初めて「野球」と日本語に訳したのは、第一高等中学校の野球部員であった中馬庚である。明治期の俳人で、1889年(明治22年)に喀血してやめるまで捕手として好んで野球をプレイした正岡子規が翻訳したという俗説があるが、子規が自らの幼名である「升(のぼる)」にちなんで「野球(のぼーる)」という雅号を用いていたことが誤解されたものと考えられている。ただし、子規が現在にまで残る野球用語を数多く翻訳したのも事実であり、2002年にはその功績によって野球殿堂入りを果たした。
日本における野球は、実際に参加するスポーツというよりは、観戦スポーツとして楽しむ人が多い傾向にある。レジャー白書2005によると、2004年時点の「野球・ソフトボール用品」に対する出費は、990億円である。「球技スポーツ用品」に対する出費6640億円の15%を占めている。
「クラブ・同好会」の形で楽しむスポーツとしては一定の地位を占めている。内閣府による「体力・スポーツに関する世論調査」(2007年2月調査)では、クラブ・同好会に加入している男性のうち、22.7%が野球クラブ・同好会に加入しており、2位のゴルフ、5位テニスよりも多い。ただし、女性は5位までに含まれていなかった。
文部科学省の「我が国の体育・スポーツ施設」(平成16年3月)によると、「職場スポーツ施設」(8286カ所)においては全8286施設のうち13%(第2位)を「野球場・ソフトボール場」が占め、内閣府の統計と合致する。
戦前から1950年代前半まではプロ野球よりも東京六大学野球などに代表される学生野球の人気の方が高かった。1950年代後半に読売ジャイアンツの長嶋茂雄や王貞治といったプロ野球選手が国民的な人気を得ると、プロ野球が六大学野球に代わり、1990年代前半までの野球人気を担った。1995年に近鉄バファローズ(当時)のエース投手だった野茂英雄がロサンゼルス・ドジャースへ移籍してある一定の成功を収めると、これに端を発して次々と日本国内の人気プロ野球選手達がMLBへと移籍し、本格的な日本人選手のメジャーリーグ挑戦が始まった。それに伴い、主にNHKの衛星放送などで盛んに日本人選手の出場するMLBの試合が放送され始めた。またワールドベースボールクラシックにおいて日本が第一回大会から2連覇し、各試合で高視聴率を記録した。
阪神甲子園球場で毎年8月に行われる全国高校野球選手権大会は夏の風物詩として定着しており、時に荒木大輔、松坂大輔、斎藤佑樹などの社会的関心を浴びるまでの高校球児が出現する事もある。
野球日本代表は世界大会で度々好成績を残している。1996年のアトランタオリンピックでは準優勝、2006年と2009年のWBCでは優勝した。 アマチュアレベルでもIBAFインターコンチネンタルカップで2回の優勝と5回の準優勝をしている。 メジャーリーグベースボールでは野茂英雄やイチローその他の日本人選手が活躍[3]している。
詳細は「日本のアマチュア野球」を参照
日本では、社会人野球と学生野球(大学野球、高校野球)がそれぞれ独立して運営されている。1990年に全日本アマチュア野球連盟が発足し、社会人と学生との間で日本代表チームメンバーの派遣調整にあたるようになったが、あくまで連絡機関であり上部組織ではない。硬式野球と軟式野球(準硬式野球も含む)も互いに無関係な別組織の運営となっており、かつ硬式・軟式それぞれにおいても、国内の全関連競技団体が統一的な組織にはなっていない。(詳細についてはアマチュア野球界における関連団体の組織体系を参照。)
日本国内の主要な野球大会は、古くから国内の大手新聞社が主催者となっていることが多かった。例えば、選抜高等学校野球大会、社会人野球日本選手権大会、都市対抗野球大会は毎日新聞社の主催、全国高等学校野球選手権大会は朝日新聞社の主催である。プロ野球の球団でも、読売ジャイアンツの親会社が読売新聞グループ本社である。その為、野球は他のスポーツ競技と比較してもマスメディアへの露出は群を抜く事となり、結果として日本国内における野球人気は飛躍的に向上した。
マスメディアやスポンサー企業からもたらされる放映権料やスポンサー料などによって、大会の主催団体や一部の球団には莫大な収入が入る事になった為に各組織の肥大化を招き、その事が他のスポーツ競技団体に見られる様なピラミッド型の統括組織を現在でも形成出来ないという状況の一因にもなっている。加えて、読売ジャイアンツの様に日本国内において絶大な人気と資金力を背景に持つ特定の球団が球界内で大きな発言権を持つ事となり、球界内の重要な方針や制度構築などにおいて自球団の意向が大きく反映されてしまうなどの弊害も起きている。
2000年代に入って以降は地上波中継の視聴率低下、長嶋茂雄氏の脳梗塞発症などにより、読売ジャイアンツの発言力は相対的に低下している。近年では巨人戦のみならずオールスター戦や日本シリーズも放映権料が下落しており、スポンサー収入の面でも大きな打撃となっている。2010年には史上初めて[4]日本シリーズの地上波中継が3試合なくなり、日本テレビ副社長の舛方勝宏は「割り切っていえば、BSの普及のためにはいい。野球はBSのソフトとしては強力になってきた」と話し、「働き盛りの人は午後7時台に家に帰っていない。そういう状況で地上波では数字(視聴率)がとれなくなってきている。試合開始からじっくり見る団塊世代の人は、BSで見ている」と見解を示した[5]。
日本の高校野球では、選抜高等学校野球大会がNHKや毎日放送で、全国高等学校野球選手権大会がNHKや朝日放送で、地上波・BS放送により全国に中継されている。2007年は早稲田大学に進学した斎藤佑樹の効果もあってか、東京6大学野球の試合の放送が一時的に増加した。プロ野球についてはプロ野球中継を参照。
詳細は「ワールド・ベースボール・クラシック」を参照
詳細は「野球の大会一覧」を参照
詳細は「野球組織一覧」を参照
詳細は「野球の各種記録」を参照
野球は、様々な記録・統計の取られるスポーツであり、19世紀以来、有力選手の各種記録が試合結果と同様にファンに楽しみを提供してきた。
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