Suica(スイカ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東京モノレール・東京臨海高速鉄道等で導入されているサイバネ規格/FeliCaの技術を用いた共通乗車カード・電子マネーである。「Suica」はJR東日本の登録商標である[1]。
PASMO・Kitaca・TOICA・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけんと相互利用が可能である。
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JR東日本が開発し、当初は自社線専用として導入した非接触型ICカードシステムによる乗車カードである。2011年3月末現在の発行枚数は約3534万枚[2]、うち電子マネー対応カードは2010年9月末現在、約3123万枚。それまで同社は、自動券売機で乗車券を買わずに改札口を通過して乗車できるプリペイドカード(ストアードフェアシステム)としてイオカード(磁気式)を発売していたが、Suicaは、このイオカードと同様の自動券売機での乗車券などの購入や自動精算機での精算機能に加え、入金(チャージ)することで繰り返し使用できる機能、定期券機能、グリーン券機能、駅構内(キオスクなど)や街中の一部の商店での商品代金の支払いにも利用できる電子マネー機能など、ICカードならではの機能が盛り込まれている。また、繰り返し利用することが可能なので、従来の切符のように使用後はごみとなることがなく、ごみ削減に繋がり環境に優しいシステムである。
導入鉄道事業者は7社で、いずれも関東甲信越・東北地方・伊豆半島を営業エリアとし、伊豆急行を除き全てJR東日本の資本が入っている会社である。その内カード発行事業者は3社で、東京モノレールはモノレールSuica、東京臨海高速鉄道はりんかいSuicaの名称でカードを発行している。
技術的には、ソニーが開発した非接触型ICカード技術である「FeliCa」を採用している。非接触型のため、パスケースや鞄などから取り出す必要はなく、パスケースごとタッチしても利用できる。なお、読み取り可能範囲が半径10cm程度あるので空中を通しても利用可能な場合があるが、Suicaと改札機との通信時間を確保するため、Suicaやパスケースなどを読み取り機に(かざすのではなく)タッチさせて改札機を通過する使い方、すなわち「タッチ&ゴー」をJR東日本では推奨している。
FeliCaはすべて13.56MHz帯の周波数の無線を使用して通信・発電するため、通信可能圏内にある複数のFeliCaが通信可能となる。アンチコリジョンに対応していれば複数枚のカードを重ねても干渉しないとされており、本カードは対応しているが、電子マネーカードの「Edy」は非対応で、本カードとEdyを重ねて使用しようとすると相互に干渉することがある。さらに、複数枚のFeliCaが読み取り機からの電波を奪い合い、通信に必要なエネルギーを供給できずにエラーを起こしてしまうことがある。また、IC運転免許証とも相互干渉を起こし、エラーとなる場合もある。
Suicaの名称の由来は“Super Urban Intelligent Card”の略称[3]で、「スイスイ行けるICカード」の意味合いも持たせている。相手が何者かわからないときに、呼びとめて問いただすことを意味する、やや古風な言い回し「誰何(すいか)」に掛けたカードとも解釈できる。また、親しみやすくするため果実のスイカと語呂合わせし、カード表面の緑色のデザインもスイカ風としたものである(以下、ロゴマークも参照)。
ロゴマークもJR東日本のイメージカラーである緑と線路(旧国鉄路線を表す地図記号)でスイカを表現している。ロゴマークでは「ic」の部分が反転表記されており、ICカードであることをアピールしている。イメージキャラクターはペンギンで、イラストレーターのさかざきちはるによってデザインがなされた。このペンギンについてはペンギン (Suicaキャラクター)の項を参照。
2010年3月時点では、PASMO、Kitaca、TOICA、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけんとの間で相互利用が可能であり、この相互利用エリアは北海道から九州地方まで日本の広範囲に広がり、日本の交通系ICカードの中では最も通用範囲が広い。具体的には、左記6つのカードエリアの交通機関はSuicaでも乗車でき、Suicaエリアの交通機関では、左記6つのカードでも乗車できる(一例:福岡市地下鉄にSuicaで乗車可、はやかけんで東京モノレール線に乗車可)。
ただし、あくまで当Suicaの相互利用範囲であり、必ずしも各カード間で相互利用とはなっていない(一例:PASMOでKitacaエリアは乗車できない)。
また、manaca(乗車券機能、電子マネー機能、共に)・PiTaPa(乗車券機能のみ、電子マネー機能を除く)との間で、2013年春より相互利用サービスを実施することに合意している[4](詳細は後述)。
カード発行事業者は◇印を付した。
カードの呼称と色は発行各社によって異なる。基本的に銀色の地にSuicaのロゴが入ったデザインである。JR東日本発行のカードは黄緑色、東京臨海高速鉄道は水色、東京モノレールの旧デザインカードは橙色のアクセントが入ったカードである。
JR東日本では、2008年11月からペンギンの絵柄と電子マネー対応マークの位置を変更した。モノレールSuicaは2009年4月6日からデザインを一新し、白地に緑の絵(擬人化したモノレール)が描かれた新デザインのSuicaカードに変更した。りんかいSuicaは2010年10月8日から電子マネー対応マークの位置を右上に変更し、右下にりんかるの絵柄が入ったデザインに変更した。いずれも、電子マネー対応マークの下に、緑色の丸が2個付いている。
Suicaのカードには以下の種類がある。
東京モノレールが発行するSuicaは「モノレール」が、東京臨海高速鉄道が発行するSuicaは「りんかい」が、それぞれの名称の接頭に付く(「モノレールSuica定期券」「りんかいMy Suica」など)。なお、2007年3月18日から導入した埼玉新都市交通・仙台空港鉄道・ジェイアールバス関東の3社では、JR東日本発行のカードを発売している(自社カードの発行はしていない)。
カードの機能自体は発行元に関係なく同一である。本稿では以下、カード名の表記は発行元に関係なく定期券機能を持つカードを「Suica定期券」、プリペイド機能のみのカードをSuicaカード(無記名式)・My Suica(記名式)とも「Suicaカード」に統一する。
上記の各Suica乗車券にはリライト機能がついており、Suicaカード(無記名式)に後から個人情報を登録すればMy Suica(記名式)に、さらにMy Suicaに定期券を追加購入してSuica定期券に変更することもできる。また、Suica定期券から定期券部分を払い戻してMy Suicaに変更することも可能だが、Suica定期券やMy SuicaからSuicaカード(無記名式)に変更することはできない。
また、「こども用Suica」には有効期限があり(小学校卒業年の3月31日⇒満12歳に達する日(誕生日前日)以後の最初の3月31日まで有効)、期限が過ぎると使用できなくなる。引き続き、大人用として利用する場合は、取り扱い窓口で大人用に変更する手続を行う必要がある。
Suicaカード(無記名式)は2007年3月17日までJR東日本ではSuicaイオカードと呼称していたが、翌18日からのサービス変更を機に発売終了となった。なお、同日まで東京モノレール・東京臨海高速鉄道が発行していたSF専用カードは、元々「モノレールSuicaカード」「りんかいSuicaカード」という名称であった。これらのカードは、識別用の切り欠きが2か所あった(当時からの定期券および現行のSuicaカードは記名式Suicaとカードを共用しているため切り欠きが1か所となっている)。 カード裏面に記載の番号のはじめのJEは、「JR EAST」(JR 東)という意味である。
電子マネー非対応のSuicaカードは自動券売機・カード券売機・定期券発売機・多機能券売機・みどりの窓口で交換できる。なお、2008年4月以降はこれらでのチャージ、履歴表示、定期券機能追加ができず、上記の3種の機器に挿入すると新カードへの交換を要求する画面が表示される。電子マネー非対応のカードにSuica定期券を購入する場合はみどりの窓口で対応、チャージは自動精算機やPASMO加盟の鉄道事業者の券売機やチャージ機で可能である。
※以下、特に区別する必要がない限り、2007年3月17日で販売を終了したSuicaイオカードおよび東京モノレール・りんかいの各旧Suicaカードについては「旧Suicaカード」と記述する。
一般向けに発売されているSuicaカードのほか、以下の物も同様に利用可能である。
詳細は「モバイルSuica」を参照
詳細は「#機能の拡充」および「VIEW Suicaカード」を参照
詳細は「#機能の拡充」を参照
Suicaカードは、Suicaエリア内の主要駅に設置されたみどりの窓口やカード発売機、多機能券売機、キオスク、NEWDAYSの他、一部の指定席券売機やもしもし券売機Kaeruくんでも購入できる。Suica定期券は、みどりの窓口、指定席券売機、もしもし券売機Kaeruくん、定期券発売機、多機能券売機で購入できる。
一般向けには「購入」「発売」と表現しているが、Suicaカードの所有権はカード発行各社に帰属しており、正確には「貸与」である。
購入時には預り金500円が必要で、発売額(JR東日本とりんかいSuicaは2,000円・モノレールSuicaは1,000円、2,000円、3,000円、4,000円、5,000円、10,000円)のうち、預り金分を差し引いた分が運賃に充当できる額となる。預り金はカード返却時には無手数料で返却される。他に定期券部分の払い戻し可能額やSF部分の残額がある場合は払い戻し手数料として210円を差し引かれる(10円未満は10円単位に切り上げ)。なお、残額が210円未満の場合は預り金のみの返金となる[5]。返却および払い戻しは各発行会社で行う(例:モノレールSuicaをJR東日本の窓口で払い戻すことはできない)。不正乗車などの不正行為があった場合やSuicaを紛失した場合は、預り金は返却されない。
入金(チャージ)は、券売機・自動精算機・定期券発売機(定期券購入時のみ可能)・カード発売機のほか、キオスク・NEWDAYSや一部大手コンビニエンスストア(JR東日本エリア地区のファミリーマート、ミニストップ、ローソン、サークルKサンクス・セブンイレブン)を始めとするSuicaが利用できる一部店舗(→Suicaショッピングサービスを参照)、PASMOなど相互利用可能な他社局線の駅にある券売機や入金機などで可能である。最大20,000円まで入金でき、同じカードを繰り返し使用することができる。1回当たりの入金金額は1,000円・2,000円・3,000円・4,000円・5,000円・10,000円(2007年3月17日までは1,000円・3,000円・5,000円・10,000円の4種類)がある。
みどりの窓口や東京モノレールの一部の駅を除く改札口の窓口、オレンジカード、旧磁気式イオカードでは入金できない。また、ビューカード以外のクレジットカードは定期券発売機(桃色)・一部の駅の多機能式の券売機(紺色)にて定期券購入時に同時に入金する場合に限り可能であり、また磁気定期券からSuica定期券への発行替え時も可能となっている。以前は西日本旅客鉄道(JR西日本)のICOCA地域内のみどりの窓口において一般クレジットカードでの入金が可能だったが、SMART ICOCAの一般クレジットカード取扱開始に伴い、2008年6月30日をもって取扱終了となった。
My SuicaおよびSuica定期券は氏名などの個人情報が登録されているため、取扱駅で本人確認書類を提示した上で紛失したカードのID番号を申告すると、定期券(有効な場合)と入金金額を保証して再発行される。再発行の際には手数料500円と預り金500円の合計1,000円が必要である。紛失したカードが発見された場合は、みどりの窓口に届け出た上で預り金の500円が返却される。一方、Suicaカード(無記名式)には紛失時の残高保証はない。
Suica利用可能区間からそれ以外の区間にまたがる定期券の場合はSuicaが発行されず、通常の磁気式となる。
本カードでは、出場するまで出場駅が確定しないため、基本的に振替輸送を受けることができないが、Suica定期券の有効期間内で券面表示区間内での乗車に限りそれを受けることができる。本カードで入場後、輸送混乱で出場せざるを得なくなった時は、駅係員の設定で有人改札又は自動改札機で入場処理を取り消さなければならない。また、通常時には入場券のような同一駅での入・出場はできない。入・出場駅が同じの場合、実際乗車経路を申告し、相当の運賃を支払わなければならない。
最後に機器などでカードを利用した日から10年間利用がない場合、失効となり使用できなくなる。なお、JR東日本ではSuicaエリア内各駅のみどりの窓口において、最後の利用から10年経過し失効したカードを新しいカードに交換し残額を移し替えるか、手数料を差し引いて残額とデポジットを払い戻す措置をとることを発表した[6]。
利用履歴は、センターサーバに記録されている直近50件の利用履歴と、Suicaカードに記録されている直近20件の利用履歴と3件の詳細履歴がある。このうち、センターサーバに記録されている直近50件の利用履歴は、駅の自動券売機とカード発売機で印字が可能である。ただし、センターサーバがメンテナンスなどで停止(定例メンテナンス・毎日0時50分 - 5時)していると印字することができない。一度印字を行うとセンターサーバのデータに印字済みフラグが記録され、Suicaエリアでの再印字はできない。なお、一部の駅ではPASMOと同様に直近20件まで印字でき、再印字も可能である。また、Suicaカードに記録されている直近20件の利用履歴も駅の自動券売機とカード発売機で表示できるほか、PASMOエリアの機器では履歴がカードに残っている間は何度でも履歴印字が可能である。そのほかにも、FeliCa用リーダライタ(パソリなど)とソニーから提供されたり、または同梱・組み込み済みの専用ソフトを使用したりして読み出すこともできる。カード上の利用履歴を記憶する領域には相互認証不要でリードアクセス可能なサービスファイルがオーバーラップされており、暗号鍵なしで利用履歴の読み出しが可能であるが、ライトアクセスには相互認証が必要である。さらに、一部の有志により履歴表示用フリーソフトも開発・配布されている。
利用履歴には日付・入場駅・出場駅・残額・通番などが記録され、入・出場のほか、入金した時や電子マネーとして物品購入した時にも記録が追加される[7]。
Suicaには、さらに3件の詳細な利用履歴が記録されており、改札通過時刻(時分まで)や金額が記録されている。これは定期券での通過情報も含まれていて、こちらも有志が作成した一部のフリーソフトを利用し読み出すことが可能である[8]。
改札口を通る際には、カード読み取り部にSuicaを軽くタッチする。乗車駅のタッチ時に初乗り運賃相当額がチャージ(入金)されているか、又は有効な定期券情報があるかを確認する。この時点でチャージ金額は引き去らない。降車駅のタッチ時に乗車された区間の運賃が全額精算される。徴収金額と残額は、その都度改札機のディスプレイに表示される。2007年3月17日までは、入場時に初乗り運賃が差し引かれ、降車時に乗車区間の運賃と初乗り運賃との差額が差し引かれるシステムを採用していたが、PASMOとの相互利用に伴い現行方法に改められた。
Suica定期券の場合は、定期区間外を利用する場合でも、Suica乗車券としての利用方法を準用する形で使用できる[9]。そのため、定期区間外と区間内をまたがる際の精算も、出場駅の自動改札機にタッチすることで自動的に行われる[10]。自動精算機におけるチャージ額を利用しての精算は、定期券情報・入場記録のないICカードに限り可能である(基本的には磁気式イオカードやオレンジカードと同様の扱いとなる)。
なお、事業者によっても取扱いが異なる場合があるので注意が必要である。
主に使用可能エリアの郊外にある小さな駅では自動改札機が設置されていないことが多いが、この場合は簡易Suica改札機(右写真)にタッチして入・出場する。タッチしないと次回から利用できなくなることがある。ただ、簡易Suica改札機が設置されている多くの駅では自動精算機が設置されていないため、チャージ金額(残高)が不足の場合は駅係員に申し出て精算する必要があるが、無人駅など一部の駅では改札外の自動券売機・簡易チャージ機(一部の駅のみ)や場合によっては駅近在のコンビニエンスストア(ファミリーマートやミニストップ、ローソン、サークルKサンクス、セブンイレブンなど)で不足分をチャージし、改めて改札機にタッチすることで精算する。
普通乗車券なら途中下車できる101km以上の利用(東京や新潟などの大都市近郊区間内を除く)であっても、Suicaで入場した場合は、途中駅で下車した時点で運賃計算は打ち切りとなり、再度入場した駅から計算し直す形となる(Suica定期券等の定期券区間内を除く。区間によっては必ずしも割高になるとは限らない)。なお、首都圏エリアと新潟エリアは、Suica利用区間の在来線全域が大都市近郊区間に当たる。
Suicaエリア内の駅から入場し、エリア外の駅にて出場(精算)する際は、駅員が利用履歴等を確認できるSuica用携帯表示器を使って入場記録を確認した上で現金で精算を行う。この場合、Suicaに出場記録を書き込めないため、出場証明書を発行してもらい、次回利用時にSuicaエリア内の駅窓口などで出場処理を行う必要がある。なお、Suicaエリア内でもシステムに対応していない一部の駅や改札口では利用できない場合がある。
また、Suicaエリア内の駅から入場し、他社線に磁気きっぷで乗り換える際には、連絡用自動改札機へ先に磁気きっぷを投入し、その後Suicaをタッチすることで連絡用自動改札機を利用できる(一部改札機を除く)。
入場駅・出場駅の両方がSuicaが使える駅であっても、エリアをまたいだ利用はできない(後述)。また、同じエリア内であっても、利用区間外を経由する経路での運賃計算は原則行われないが、例外もある。例えば、同じ仙台エリアの常磐線原ノ町駅と磐越東線三春駅間を区間外となるいわき駅経由で利用する場合(こちらの方が運賃は安い)でも、利用区間内のみの経路(この場合は岩沼駅・郡山駅経由)で運賃が計算される。一方、同じ仙台エリアでも、石巻線小牛田駅・石巻駅間を通過する場合に限り、この経路を使っての運賃計算ができるという特例もある[11]。
なお、降車駅が利用したICカードと相互利用を行っているカードの利用圏にある有人駅であれば、出場処理と精算をその場で受けられる場合が多い。
JR東日本の在来線の駅に入場して、又は連絡他社線区間の駅に入場し連絡改札機で在来線に連絡して、東北/上越/長野/山形/秋田/東海道新幹線に乗り換える場合に、運賃自動精算を行う仕組みが、2008年3月に導入された。ただし、制限事項がある。
JR東日本の在来線区間の運賃のみ精算するにはSuicaと相互利用している全てのカードが、他社線区間を含む運賃精算にはSuica、PASMOが使用可能(複数枚併用は不可)である。以下、Suicaで代表させる。
多くの情報を非接触で通信可能なFeliCaの利点を活用し、JR東日本では首都圏の普通列車グリーン車で本カードを利用したグリーン車システムを導入している。
座席上部に設置されたリーダライタに、あらかじめグリーン券情報が書き込まれたSuicaを乗客自らタッチさせる。このときランプが赤色→緑色に変化し、車内改札が省略される。なお、普通列車のグリーン車は自由席で、同一列車内で座席を移動してもその都度座席上部のリーダライタにタッチすればよい。ただし、改札を出ずに後続の列車に乗り換える場合は、最後に着席した(タッチした)座席のリーダライタに、降りる直前に再度タッチしてランプを緑色から赤色にしておく必要がある。なお、(乗り換えではなく)降車する時にはリーダライタにタッチする必要はなく、購入区間を過ぎるか別の座席のリーダライタにタッチされた時点で自動更新(ランプが緑色→赤色)される。
自動改札機での利用とは異なり、あらかじめ駅の自動券売機、またはモバイルSuicaでのオンライン決済で、「Suicaグリーン券」と呼ばれるグリーン券情報を書き込むことが必要である。紙での発券はない。したがって、直接SFとしてチャージされたSuicaでグリーン車にあるリーダライタにタッチしても利用できない。Suicaグリーン定期券は、購入した時点でグリーン券情報が搭載されているので、利用の都度グリーン券情報を書き込む必要がない。改札内はSuicaグリーン券のみ購入可能である。販売機が故障している場合、販売機横に係員が立っている場合があり、「券売機故障のため事前料金でグリーン券を発券する」旨の依頼書が渡される場合がある。これをグリーン車の乗務員(グリーンアテンダント)等に提示すると現金ではあるが、車内で事前料金でグリーン券を購入することが可能となる。
現在では、湘南新宿ライン、宇都宮線(東北本線)・高崎線(上越線・両毛線直通列車を含む)、東海道本線(熱海以西を除く)・伊東線、横須賀線・総武快速線(総武本線・成田線・内房線・外房線直通列車を含む)、常磐線の普通列車グリーン車で導入されている。ただし、Suica利用可能区間外の熱海駅 - 沼津駅間は非対応のため、磁気グリーン券のみの対応となる。東海道本線の185系で運転されている列車(2010年現在では東京7時24分発普通伊東行き521M)や「湘南ライナー」などライナー系のグリーン車も該当車両にカードリーダーはないが、車掌がsuicaグリーン読取機を持っている[12]。
なお、Suicaと相互利用しているカードについては、PASMO・TOICA・Kitacaでもこれらのサービスを利用できるが、ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけんでは利用できない。
Suica事業者の区間
相互利用が認められている他事業者(他カード)の区間
いずれも乗車から下車まで同一エリア内で移動する場合に限り使用でき、同一エリア内の他事業者区間との間ではまたがった使用が可能である。東京臨海高速鉄道およびPASMOエリアとJR東日本の首都圏エリア、仙台空港鉄道とJR東日本の仙台エリア、SUGOCAエリアであるJR九州線姪浜 - 西唐津間とはやかけんエリアはそれぞれまたがって使用できる。なお、エリア外からエリア内に行く場合は下車駅の有人窓口で乗車駅を申告(乗車駅証明書、ワンマン列車からの整理券を提出する場合も含む)の上で残額を利用して精算することも可能である。優等列車に乗車するなどして途中で検札があった場合には、Suicaをしっかり提示して着駅精算の旨を申し出る必要がある。
Suicaは、以下のカード・事業者との間で相互利用が可能になっている。すなわち、下記区域で本カードを、Suica利用可能区間で下記のカードを相互に利用することが可能である。ただし、区域や取扱いに制限のある場合がある。
下記のカード・事業者とは、今後の相互利用または片利用が予定・検討されている。
2011年12月22日現在の相互利用について表に記す。
| 地域→ | 北海道 | 関東甲信越 ・東北 |
東海 | 近畿・中国 | 九州 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 利用先→ ↓所持カード |
Kitaca | Suica | PASMO | TOICA | manaca | ICOCA | PiTaPa | PASPY | SUGOCA | nimoca | はやか けん |
| Kitaca | ◯(11) | ◯(2)(4)(5)(11) | ×(5) | × | × | × | × | × | × | × | × |
| Suica | ◯(11) | ◯(11) | ◯(11) | ◯ | × | ◯(1)(12) | × | × | ◯(8)(13) | ◯(8)(9)(13) | ◯(8)(13) |
| PASMO | × | ◯(11) | ◯(11) | × | × | × | × | × | × | × | × |
| TOICA | × | ◯(2)(4)(5)(7)(11) | ×(5) | ◯ | ◆ | ◯(12) | × | × | ◯(10)(13) | × | × |
| manaca | × | × | × | ◆ | ◯ | × | × | × | × | × | × |
| ICOCA | × | ◯(2)(3)(4)(5)(11) | ×(5) | ◯ | × | ◯(12) | △(12) | △(12) | ◯(10)(13) | × | × |
| PiTaPa | × | × | × | × | × | △(6)(12) | ◯(12) | × | × | × | × |
| PASPY | × | × | × | × | × | × | × | △(12) | × | × | × |
| SUGOCA | × | ◯(2)(3)(4)(5)(7)(11) | ×(5) | ◯ | × | ◯(12) | × | × | ◯(13) | ◯(8)(9)(13) | ◯(8)(13) |
| nimoca | × | ◯(2)(3)(4)(5)(7)(11) | ×(5) | × | × | × | × | × | ◯(8)(13) | ◯(13) | ◯(8)(13) |
| はやかけん | × | ◯(2)(3)(4)(5)(7)(11) | ×(5) | × | × | × | × | × | ◯(8)(13) | ◯(8)(9)(13) | ◯(13) |
なお、上記交通系ICカードで「PASPY」を除く10種類のカードについて、2013年(平成25年)春からの相互利用実施に合意した。
「PASMO#ICカード乗車券10種類 相互利用開始へ」を参照
Suicaの路線バスでの利用については電子マネーに準じた扱いになる。したがって、電子マネー非対応の旧Suicaカードは使用できない。詳細は以下の「電子マネーとしての利用」の項を参照。
Suicaに加盟している事業者の中では、ジェイアールバス関東のうち現時点では水戸支店の水戸駅北口 - 赤塚駅間、および土浦支店の土浦駅 - イオンショッピングセンター、つくばセンター - イオンショッピングセンター間を運行するバス路線のみ使用可能である。なお、IC定期券は発行しておらず、PASMO加盟事業者が展開している「バス利用特典サービス」も行っていないが、ICカード利用時のみ運賃を2割引とするサービスを実施している。イオンショッピングセンター線でもICカード利用割引が行われている。
上記の他、電子マネー機能の相互利用が行われているPASMO・nimoca・めじろんnimocaを導入している路線バス・路面電車での利用が可能である。
バスIC定期券を発行しているPASMO導入事業者(川崎市交通局・東京都交通局(都営バス)など)の定期券をSuica(無記名カード・旧Suicaカードを除く)に追加したり、IC一日乗車券を追加することも可能である。また、バス利用特典サービスや都営バスの乗り継ぎ割引などについてもPASMOカード同様にサービスを受けることが可能である。これらの扱いについての詳細はPASMO#バス・路面電車での利用を参照。
nimoca・めじろんnimoca導入事業者の定期券はSuicaには搭載できず、nimoca・めじろんnimoca導入事業者が実施しているバス利用時のポイントサービスやバス乗り継ぎ割引サービスもSuicaでは受けられない。
2010年11月24日より後述のSuicaインターネットサービスを利用したネット決済か、モバイルSuicaでのネット決済を選択することによって、JRバスの高速バス予約システム「高速バスネット」において利用可能となった。運賃箱にタッチする形ではなく、ネット決済により予め乗車券を購入する形での利用である[23][24][リンク切れ] [25]。
電子マネーとしてはビットワレットのEdyが先行していた。混雑した駅構内では物販の支払いに電子マネーを活用することで釣り銭のやり取りが省けてスピーディな買い物が可能となり、より利便性が高い。この可能性に着目したJR東日本では本カードを電子マネーとして活用することとし、2003年11月よりVIEW Suica会員限定でSuica電子マネーモニターを行っていた。それが好評だったため、翌2004年3月22日より正式にSuicaショッピングサービスとしてスタートしている。
詳細は「Suicaショッピングサービス」を参照
本カードの機能を搭載したクレジット機能付きのカードには、VIEWカードの機能にSuica定期券の機能を追加した標準のVIEW Suicaを筆頭に、駅ビル・旅行商品・航空会社などのポイント・会員管理機能とSuicaイオカードの機能を統合したダブルフェイスカード、銀行キャッシュカードとビューカード機能、Suicaイオカードを一体化したジョイントカードがある。
VIEW Suicaカードでは500円の預かり金(デポジット)は不要である。チャージ(入金)は現金のほか、クレジットカード機能を用いて現金を使わずにチャージすることも可能で、2006年10月1日からは自動改札機を通過する時に自動入金される「オートチャージ」サービスも開始されている。2009年7月27日からはインターネットに接続されたパソコンからPaSoRiを用いてチャージできる「Suicaインターネットサービス」を開始した。
詳細は「VIEW Suicaカード」を参照
明治大学では、2008年11月より学生証の機能を付帯した本カードを導入している。また山野美容専門学校でも本カードの導入を検討している。そのほか一橋大学も学生証のICカード化に合わせ、2011年4月からの導入を検討していたが、2012年4月以降に延期された。
2005年11月7日から社員証の機能を付帯した本カードの導入を決定し、三菱電機が本社を移転するのに併せて発行を開始した。これは顔写真も印刷されている。また、同社が新しく入居している東京ビルディングの入館証としても使用できる様になっている。なお、以前からJR東日本(本社)の入館証として利用されていた。
社員証の役割とは別に、キオスクやNEWDAYSなどではタイムカードとして勤怠管理が行われている。タイムレコーダはアマノのAGX200が採用されている。
ゆうちょ銀行のキャッシュカードにSuica機能のついたカードを2009年4月20日より取扱を開始することになった[26]。記名カードのみの取り扱いで、定期券情報は搭載できない。当初、発行できるのはSuicaエリア内のゆうちょ銀行の店舗もしくは郵便局の貯金窓口に限られていたが、2011年1月4日より、JR東日本の営業エリア全体に拡大している。
デポジット不要でクレジット機能のないカード型Suicaとしては初の採用例となる。発行手数料は新規(磁気カードからの変更も含む)の場合は無料だが、既に同行のICキャッシュカードを発行している場合は再発行扱いとなり1,000円掛かる。貯金残高から直接Suicaにチャージすることはできず、また郵便局の窓口でSuicaを電子マネーとして使うことはできない[27]。
なお、同行ではICキャッシュカードとしてEdy搭載カードも発行していたが、これについては2010年2月26日受付分をもって終了した[28]。
ポスターに付属するリーダに本カード(モバイルSuicaを含む)をタッチすると、事前に登録した携帯電話のメールアドレスあてに、キャンペーン情報などのメールの配信や抽選などができるポスター・本カード・携帯電話の3つを組み合わせた広告システムである。
2006年7月31日から新宿駅の松下電器(現・パナソニック)のキャンペーンより展開が開始された。翌2007年4月2日からは池袋駅・上野駅・東京駅・新橋駅・渋谷駅の5駅を加えた計6駅に設置箇所が拡大されている。
基本的なアイデアは、日本国特許庁に日本電気株式会社から「情報提供システム、広告センター、および情報提供方法(出願記事 2001-094507、登録記事4089166)」として出願され権利化されている。
モバイルSuica会員のみのサービスとして、アプリから所定の操作を行うことで、乗車時に携帯電話を、東北・山形・秋田・上越・長野の各新幹線の自動改札機にタッチするだけの、チケットレスで利用することが可能である。
ほかに、JR東海の「エクスプレス予約」への入会・登録を行えば、東海道・山陽新幹線のネット予約・チケットレスサービス(EX-ICサービス)が利用できる。この場合は、モバイルSuicaをVIEWカード〈TypeIIおよび法人カードを除く〉で登録・決済しており、エクスプレス予約の決済もVIEWカードで利用する、という条件の会員が、事前にモバイルSuicaで操作し「ビュー・エクスプレス特約」へ登録するか、JR東海エクスプレスカードに入会し、モバイルSuicaに追加登録することが必要である。いずれの場合も、モバイルSuicaの年会費とは別に、ビュー・エクスプレス特約(VIEWカードでの決済)、又はエクスプレスカードの年会費が別途徴収される(いずれも税込1,050円)。なおJR西日本の「J-WESTカード・エクスプレス」では、モバイルSuicaへの登録・利用はできないので注意が必要である。
なおJR東日本の各新幹線と、東海道・山陽新幹線(EX-ICサービス)では、予約・乗車時に行うモバイルSuicaの操作が異なるので、注意が必要である。
詳細は「モバイルSuica#新幹線特急券のチケットレスサービス」を参照
首都圏主要駅を中心に、現金のほか、Suica(および電子マネーで相互利用可能な全カード)にも対応したキーレスロッカーの設置が進んでいる。操作はタッチパネルで行い、レシートも発行される。
埼玉県さいたま市大宮区にある鉄道博物館では、Suicaを利用した入・退館システムを導入している。Suicaショッピングサービスのシステムを利用して、入館時に入館券情報を購入し、そのまま入館券となり、改札機にタッチし入館する。同館は入場や体験展示の予約ではICカード制となっているため、Suica等を所持していない入館者には入館券の代わりに、電子マネー非対応の貸出用入館ICカードを貸与する。
なお、Suicaと相互利用しているカードについては、PASMO・Kitaca・ICOCAでもこれらのサービスを利用できるが、TOICA・nimoca・SUGOCA・はやかけんでは利用できない。
また、館内のレストラン・ミュージアムショップ・自動販売機ではSuicaおよび相互利用している全カードが利用できる。
詳細は「ポイントサービス#商店街・ショッピングモール」および「ICカード#商店街での導入」を参照
2009年シーズンからJR東日本が株式を保有するジェフユナイテッド市原・千葉のシーズンチケットとして使用が開始される[29][30]。データの入った専用のSuicaを入場券として使用する。このSuicaはカードフェイス自体がオリジナルのものを使用する。席種と指定席情報に対しては別にこれらが記載されたカードが配布される。2009年よりジェフ千葉のユニフォームの背中部分スポンサーがJR東日本になり、Suicaの文字が記されている。
2009年7月27日にサービス開始。インターネットを使って、ビューSuicaカードを使ったチャージやSuica決済を利用した買い物ができるサービス。Suicaショッピングサービスマークの下に点が2つ付いたSuicaまたはビューSuicaカードなどが利用(登録)可能である。
Suicaとの相互利用カード・モバイルSuica・モノレールSuica・りんかいSuicaは登録できない[31]。
Suicaショッピングサービスの歴史およびVIEW Suicaカードの歴史も併せて参照のこと。
仙台付近のSuica取扱区間の特例 →日本鉄道図書株式会社 旅客資料集JR東日本編(追録16号)第2分冊 pp.349
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